前回の記事では語学試験の全体像とそれを取り巻く政治の思惑を書いてみました。
今回は
語学試験の内容を書きますね。参考になれば。

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前回お話した通り、オーストリア人と結婚してオーストリアでの滞在許可を取りたい方は現在ÖIFによる語学試験が必要となります。


《試験の構成はいずれのレベルでも以下の4つ》
 リスニング・リーディング
 ライティング
 価値観と基本知識
 スピーキング


《試験時間について》
レベルが上がるにしたがって試験時間も少しずつ長くなります。最初の3つのテストが終わった後、スピーキングテストを一人または二人ずつ(B1から2人ずつでした)行っていくので、間に待ち時間があり、運が悪ければまる一日つぶれます。仕事がある、妊娠している、子どもがいるなどの方は優先して先に試験をしてくれました。それでもそういう人が複数いればやはり遅くなるので、なるべく一日空いている日を探して受験しましょう


《持ち物について》
B1までは辞書持ち込み不可、現在はボールペンでの受験が義務付けられています。(半年前は鉛筆オンリーだったのでこちらもまたころころ変わる可能性大

試験当日には身分証明書と筆記用具を持っていきます。合わせて当日e-cardの番号を記入するように言われたのでいつも皆さん持ち歩いてるとは思いますがecardは持っていくといいと思います。


《試験結果について》
試験を受験後2,3週間で結果が郵送されてきましたが、他の友人は受け取りにいかなければならずこれもころころ変わるのかしら…


《試験準備について》
試験形式は他の試験(ÖSD,Telch)と同じですなので練習問題はÖIFのwebpageに掲載されている無料模試や販売されている問題集を活用するといいと思います!B1スピーキングテストの2問目だけ質問形式が他の試験と少し違いましたのでÖIFの練習問題を見ておくといいです。


《価値観と基本知識の問題について》
ÖIFで特徴的なのが価値観と基本的知識についての問題です。制限時間は40分で20問、試験問題はこの問題集に出ている問題からしか出題されない(私の経験では)ので試験前に一通り解いておけば問題ないですただ、その内容自体にツッコミどころが満載…というのが問題です…

どういう事かというと、とにかくイスラームの価値観の一部を否定したいという意図があります。

例えば、

何人子どもを作るか決める権利は誰にあるのか?
1.妻の家族
2.夫
3.妻




正解は3の妻らしいです。まず家族の形としてオーストリアで夫婦関係を想定してるあたり時代錯誤ですし(詳しくはこちらの記事)、さらに子どもについては本来夫婦で決める事です。家族にヘルプを頼むのであれば家族の状況も聞いておく必要があるかもしれません。みんなの意見や状況を鑑みて総合的に決める事です。なのに正解は妻!!って…。


とにかくムスリムを標的にしている為にこの様な極端で変な質問と答えがが完成します特に女性蔑視を否定する点、努力は基本的には認めますし賛同しますが、やり方に問題がある。価値観や思想というものは本来とても複雑で多様です。それを丸バツで考え、yes, noの単純な質問を投げつけるだけでそれを変えることができる。そう思う事自体が間違ってると思うのです…


文化や価値観を知ってほしいというのはよくわかります。実際に至る所で問題は起こってるようです。ただ、こんな20問の正誤テストで価値観が変わる、理解できるなんて事はなく、それにものすごいお金をかけてものすごく真剣に取り組んでると思うとほんとにバカバカしい…ほんとにわかって欲しければもっと違うお金の使い方があるのではと思うのです。




なぜこんなことが起こるのか。政治は生活。生活は政治だからです。(このブログのはじめましての記事で少し書きました。)

いずれにせよ、私はオーストリアでの参政権はないため、この状況を変える力はほとんどありません。今はこちらの友達に愚痴を言ってる所です!間接的に変わっていってくれればと願うのみです…



日本でも移民法が通ってしまったので、これから外国人が増えていきます。職を取られた!税金・社会保障タダのり!!と現在の在日韓国人に対して行われているようなヘイトがさらに増えていくのか、共生する道を考えるのか、日本人にとって大きな変化の時を迎えてしまいます。(詳しくは前回の記事で


これは法案を通してしまった私達に責任があり通ってしまってはもう仕方がないので、どうやっていけるかヨーロッパの例を参考にしながら考えていくしかないですね
(ドイツの移民についての記事はこちら
(イギリスの民主主義についての記事はこちら


こういう法案が通るのを防ぐ方法があります。選挙です
海外在住でも簡単に投票できます!こちらの記事で詳しく説明してますのでぜひ。

海外にいても日本人として守られる権利 投票権
最強のカード 在外選挙人証
海外での投票のやり方